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走って走って、どうにか監視の目から逃れることができた私達は建物の陰に身を潜めていた。

腹部から電流が流れてくることもない。




「大丈夫か?」




少し落ち着いてから智道が聞いてきた。

私は深呼吸をくりかえして「大丈夫」と、頷く。

でも問題はここからだった。

どうやって園から脱出するか。

今の状態だと自分で軽い労働することもできないから、食事にありつくこともできない。

下手をすれば餓死してしまうだろう。

もしかしたら、死体解体よりも過酷な道を選んでしまったのかもしれない。




「出口、どこにあると思う?」