「だってお前、ヤラせてくれねぇじゃん」




尋の言葉にカッと体が熱くなる。

顔が真っ赤に染まっているのが自分でもわかった。




「尋ってばかわいそうに、ずっと我慢してたみたいよ?」




繭乃は自分から尋の体に絡みついていく。




「恵利は顔は可愛いけど、処女だからめんどくせぇんだ」




そう言って笑う尋に屈辱感がこみ上げてくる。

めんどくさい。

私と付き合っている間、ずっとそう思っていたんだろうか。

尋は私に優しかった。

決して嫌がるようなこともしなかった。

だけどそれは陰で繭乃と関係を続けてきたからだ。

別のところで自分の欲望を発散していたからこそ、私に優しくできていただけなんだ。