視聴者向けなのか、クマはいつもよりも随分とテンションが高い。




「ちょっとまって。クレジット人間はひとりじゃなくてもいいんだよね?」




口を挟んだのは繭乃だ。

クマが飛び跳ねるのをやめて繭乃へ視線を向ける。




「いいよ? どうする?」



「それなら智道も一緒にクレジット人間として働いてもらう」




まだうつむいたままの智道を指差す繭乃に、私は愕然とした。




「なにそれ。なに言ってんの!?」




私は智道だけでも助けたいと思った。

だから自分が負けてもよかったのに!




「だって、ふたりの点数って同じようなもんじゃない? それに、ふたりで仕事した方が早くダイヤモンドが手に入る。負担だって軽くなるんじゃない?」




繭乃は笑みを浮かべてそう言い放った。

信じられない……!