「まずは赤木繭乃さんの得点! 110点!」




ぼふぼふとまた手を叩く。




「そして牧田尋くんの得点! なんと130点! そしてそして……楠智道くんの得点! 30点! 最下位は……ざんねぇん! 10点の橘恵利さんでぇす!」




ぼふっぼふっぼふっ。

なにがそんなに楽しいのか、ジャンプをしながら手を叩くクマ。

私はそんなクマを睨みつけることしかできない。

私が最下位。

私がクレジット人間になる……。

ゾクリと背中が寒くなった。

これからどこでどんな労働をさせられるんだろう。

そしてそれはいつまで続くんだろう。

考えたくないのに、考えてしまう。




「と、いうことでクレジット人間は橘恵利さんに決定!」