だけど気にしない。

2投目も同じく、変に力が入った矢はダーツの左側の壁に当たって落ちた。

また0点。

最後の一投になったとことで智道が顔をあげた。

その目は不安そうに揺れている。

大丈夫。

きっと、助けるから。

3投目も投げてようやくダーツ版に当てることができた。

数字は10だ。

すべての矢を投げ終えた私は大きく息を吐き出して肩の力をぬいた。

これで、終わり……。




「ゲーム終了!」




クマがそう宣言して、ぼふぼふと騎ぐるみの手を叩く。

続いて「結果発表~!」と叫んだ。

結果は一目瞭然なのに、クマは嬉しそうに飛び跳ねている。

私たちのゲームで視聴者でも増えたんだろうか。