私達4人はまず園に張り巡らされているフェンスに切れ目がないか探し始めた。

グリーンのフェンスは10メートルはありそうで、とても登って逃げることは難しそうなのだ。




「こんなに背の高いフェンスが必要だと思うか?」




フェンスに沿って歩きながら智道が呟く。




「普通の遊園地じゃ必要ないと思う」




私は即答した。

ここはまるで私たちに逃げられないように工夫されているように見えるし、実際にそうなんだろう。




「ジュエリーもあるし、高級ホテルの宿泊権利まで売ってる!」



「すっげーな! ここでなんでも手に入るってことか」




尋と繭乃のふたりはさっきからパンンフレットを見たままで、視線をあげようともしない。

すっかりこの遊園地を気にってしまったみたいだ。