クレジット人間になった子の体を制御する機械。

だけど使い道はきっとそれだけじゃなかったんだろう。

この機械がついている限り、私達はこの遊園地に好き勝手使われうということだ。




「ほぉらね。チームなんて関係ないんだよ」




繭乃が楽しげに言う。

こんなときに楽しめるなんて心底どうかしているとしか思えない。




「次はあんたの番よ?」




ダーツ版を指差して繭乃が言う。

体がビクリと撥ねるのがわかった。

ここでゲームに参加すれば私か智道が負けるのは確定している。

3億円のダイヤモンドを購入するなんて、どれほど過酷な労働が待っているかわからない。

クマが差し出すダーツの矢を見るだけで心臓が早鐘を打ち始める。

呼吸が浅く早くなっていくのがわかるのに、恐怖心から自分ではどうしようもできない。

メマイを感じて視界がぼやける。

こんな状態でダーツをするなんて不可能だ。

その時智道に腕を掴まれて悲鳴を上げそうになった。