「誰も犠牲にしていないチームだってまだ沢山ある!」




みんなでホテルで仕事をしていたチームのことを思い出す。

あんな風に全員で協力することはできるんだ。




「彼らはつまらないね。だからこうなる」




口を挟んできたのはクマだった。

クマはタブレットを私達に見えるように掲げて持つ。

その画面に写っていたのは、全員で労働をしていたあのチームの姿だった。

4人がホテルのロビーでのたうち回って苦しんでいる。

それを撮影しているクマもいる。




「なにこれ、なんで!?」



「仲良くするのはいいことだけれど、あまりに面白くないと視聴者が離れるんだ。彼らは動画視聴率を下げたとして罰を受けてもらってる」




これが、罰……?

彼らは4人ともなにもない空間でただ苦しんでいる。

なにがどうなっているのかと思ったとき、腹部に取り付けられている機械の存在を思い出した。

あれがなにかしてるんだ……!