尋に聞かれて私は繭乃と智道を交互に見つめた。

どのゲームを選ぶかによって得意不得意がわかれるのがわかる。

一番平等なのはジャンケンだけど、それだとすぐに決着がついてしまう。

色々と考えている間に手のひらにじっとりと汗が滲んでくるのを感じた。

恐怖と緊張が体を駆け巡っているのがわかる。




「トランプだとそこからまたゲーム内容を決めなきゃいけないよね? そうなると結構時間んがかかっちゃうと思うけど」




繭乃がトランプを指差して言う。

確かに、トランプゲームは種類が豊富だし、なかなか決着がつかないときもある。

ババを引きあいこしてしまうババ抜きだって、よく見かける光景だ。

となると残っているのはダーツだけだ。

ダーツならすぐに勝ち負けが決まることもないし、それほど時間もかからない。

精神面を保つためには一番最適かもしれない。