とにかく、ふたりで抱き合っているような場面を見られなくてよかった。
頬に流れた涙を拭っていると、繭乃が戻ってきた。
手にハンカチを握りしめているからやっぱりトイレだったんだろう。
それから少しすると尋も新しいペットボトルのジュースを持って戻ってきた。
「飲み物いるか?」
尋がスポーツドリンクを差し出してきたので「ありがとう」と言い、受け取る。
けれど尋の顔をまっすぐに見ることができなかった。
さっきまでの罪悪感がまた胸に残っている。
「少し考えたんだけどさ」
智道が芝生に横になったまま口を開く。
「この園内には社員用の建物があるはずだろ。そこから逃げることはできないかな?」
頬に流れた涙を拭っていると、繭乃が戻ってきた。
手にハンカチを握りしめているからやっぱりトイレだったんだろう。
それから少しすると尋も新しいペットボトルのジュースを持って戻ってきた。
「飲み物いるか?」
尋がスポーツドリンクを差し出してきたので「ありがとう」と言い、受け取る。
けれど尋の顔をまっすぐに見ることができなかった。
さっきまでの罪悪感がまた胸に残っている。
「少し考えたんだけどさ」
智道が芝生に横になったまま口を開く。
「この園内には社員用の建物があるはずだろ。そこから逃げることはできないかな?」