「ここって街よりも涼しいよね」



「そうだな。日中は外にいられないくらい熱くなると思ってたけど、大丈夫そうだ」




周囲は森に囲まれているし、気温も違う。

もしかしたら山の中にある遊園地なのかもしれない。

こんな風に子どもたちを誘拐して殺害しているのだから、街なかにあるわけがないのだけれど。

意識が戻ってからしばらくすると繭乃と智道がペットボトルのジュースを何本か抱えて戻ってきてくれた。




「よかった、気がついたんだな」




智道がスポーツドリンクを差し出してくれたので、私はそれを一気に半分ほど飲み干してしまった。

考えれば朝からクレープと水しか口にしていない。




「ありがとう」




お礼を言ってどうにか立ち上がる。

まだふらつくかと思ったけれど、大丈夫そうだ。




「これからどうすればいいか、考えないとな」