日がたつにつれ浅倉を想う気持ちは強くなった。

でもそんなときだって僕には近づいていた。



"病気"



という存在…。


自分が病におかされてるなんて知りもしなかった。


病気…。それは僕にはどうすることもできない運命だった。



「好き」と、


いつか自分から言おうと思っていた言葉さえ、かき消されてしまった。



ただ…


浅倉を想い続けていたかったのに。



いつか会えなくなるのなら浅倉のことなんか嫌いになろうと何度思っただろうか。



でも…


初めて会ったときから刻み続けてきた浅倉の笑顔はそう簡単に消えなかった。



忘れようと、近くにいる女子と一日中話した。


それでも僕の目はいつも浅倉を見ていた。



学校が休みの日は、時々浅倉を見かける場所に行ったりした。



忘れようとしながらも、体は全く正反対の行動をとっていた。



そうしている間にも、1年はあっという間に過ぎた。