自分で言うのも変だけど
無難に小学校を卒業した俺は
地元の中学校に進学。

両親は、中学受験をさせたかったようだが
断った。
母親なんかは
「心配することないわ。
蒼なら絶対大丈夫」

とか、言ってきたから

「根拠は？」って聞いたら、
「だって、バパとママの自慢の息子だから」
という、全くもって意味が分からない
答えが返ってきたところで
俺の中でこの話は終了。
中受もしなかった。



少し、いや 正直に言うとかなり
モテた方ではあると思う。

バレンタインデーなんかは
机の中はチョコでいっぱいだったし
わざわざ、家まで告白しに来てくれる子も
いた。

嬉しくないわけではなかったけど
その頃の俺は、女の子よりも
仲のいい、男友達とサッカーしたり
バンドを組んだりする方が
楽しいって感じていたから

特定の子付き合うことはしなかった。
それは、つまり
どの子にも平等に、お断りしていた。と
いうことなんだけど
逆に、それがクールでカッコイイと
いうことになってしまい。

ファンを名乗る女子が
俺の一挙手一投足を観察しているという
予想外の展開になってしまった。