俺が泣いていると勘違いした舞先生が

「蒼くん大丈夫。お互い元気でいたら
ひーちゃんとは必ずまた会えるからね」と
俺の頭を優しく撫でてくれた。

あの時先生は知っていたんだろう。
緋彩が病気だってことを。
そうでなきゃ、とつぜん転園なんて
するわけないし、
早く治療ができる病院を探さなければ
いけない状態だったんだろう。


おそらくは難病と呼ばれる類のもの。
完治が難しい病だから、難病。

こんな、衝撃的な幼稚園生活を体験した
俺だけど、
そのあとは、普通。
いや、普通ではないか。