ミカエルの手が右頬のでこぼこを添って、眉を下げ、はにかんで優しく笑った。
「お前が気にするって言うから治してやるつもりだけど、俺は気にしない。この火傷を含めて、むしろこの火傷があってこそ、俺はお前が綺麗に見える」
アンの胃に熱いものが落ちて、下腹がゾクゾクして熱かった。
「お前こそ聞き慣れ過ぎて忘れたか?」
ミカエルの一挙一動が遅く見える。ミカエルの指が右頬のでこぼこを一つ一つ愛でて、包んで、碧眼が細くなって、可愛く小首を傾げた。
「俺はお前が大好きだ」
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