「ふふっ、ありがとう。でも、大丈夫だよ」

「でも……」

「西部くん、自転車通学でしょ?私、今日は電車なの」

そう言うと、西部くんはうっ、と気まずそうに目を逸らした。

「誘ってくれてありがとう!また明日!」

「あっ……」

まだ何か言いたげな西部くんが少し気になりながらも、荷物を持って校門を目指した。