「大丈夫か?清瀬」

「あ、西部くん。ごめんね、大丈夫だよ」

「嘘つけ。……これ、飲めば?」

そう言いながら差し出してくれたのは、校内の自販機に売っている天然水だった。

「えっ、いいの?」

「ん」

「ありがとう。お金は明日返すね?」

せっかくの行為を無駄にしては申し訳ないと思って、遠慮なく水をいただく。