《今度、一緒に遊びに行こうよ》


そう打って、送信する前に手を止める。
いや、いきなりデートに誘ってるみたいで気持ち悪いかな?

まだ知り合って日が浅いのに引かれないかな?

うわ、どうしよ。送るか送らないか……。


「別に教えてくれてもいいでしょ」


いつの間にか俺の近くに来ていた佑香が俺の肩をぽんと叩いた。

その弾みで手が送信ボタンに当たって、先程打っていたメッセージが美桜の元へ送信されてしまった。


「うわああ」


その事実にみっともない声を上げた俺に佑香は怪訝そうな表情を浮かべた。


「なによ。その反応」

「お前、叩くなら合図くらいしろよな」


あー、どうしよ。
急いで送信取り消ししたら間に合うかな。

そう思ってメッセージを長押ししていると、“既読”という文字がついてしまった。

ジ・エンドだ。

なんて返事が来るだろう。

いや、きっと断られる。
断られるに決まっている。