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―――ピンポーン。

美桜の家に着いて小さく震える指先でインターフォンを鳴らした。

午後18時50分。

約束の19時までは少しあるけれど、これくらいに来た方が早すぎず遅すぎずでいいのかなと思い、やってきた。

あのあと、クローゼットを漁って一人で柄にもなくファッションショーのように鏡に合わせて選んでいたけれど、結局、夜に花火をするだけなのに俺だけ気合入れても行ったら、美桜が引くかなと思ったからに白いTシャツにジーパンで来てしまった。


ちょっとラフ過ぎたかな……?

いや、これくらいがきっとちょうどいい、と言い聞かせて目の前の扉が開かれるのをソワソワしながら待つ。


「ごめん、お待たせ」


家から出てきた美桜はこの前見たときよりもカジュアルな服装で、白いTシャツに黒のスラックスという俺と同じようなわりとラフな服装だった。

その姿を見てやっぱり変に気合入れてこなくてよかった、と心の中でほっと安堵する。

そして暑いからか普段は下ろしている髪の毛も一つにまとめているから新鮮だ。


相変わらず、可愛い俺の好きな人。