そんなこと思われたら俺、立ち直れる自信ないわ。

あー、送らなかったらよかったかも。
大人しくみんなで花火をしていればよかったかも。

送る前は俺だってという思いだったのに送って数秒後にもう後悔の念に駆られている。


既読がついて1分が経っても返信が来ない。

やっぱり引かれた……?今からでも嘘って言うべき……?
なんて頭の中で考えているとシュポと音がして返事が返ってきた。

急いでスマホに視線を移す。

部屋で一人、返信内容を見てぽかんと口を開けて固まった。


《櫂が大丈夫ならわたしは別に二人でもいいよ》


え?え?え?

これって夢とかじゃないよな……!?

動揺しながらも自分の頬を思いっきりつねって確かめる。


「いってぇ……!」


ということは、夢じゃない。現実だ。

二人きりで花火……!?

最高の夏休みすぎて思わずガッツポーズをする。


《じゃあ、二人で。19時に家に迎えに行く》

《ありがと。花火は買ってあるから》


会いたくてたまらなかった君に会える。

ウキウキとした気持ちを隠すことができず、ベッドから飛び起きてクローゼットを開けた。