「柚音ちゃん」
「なあに?」
下から手招きをされてわたしは耳を善くんに向けながら近づけていく。
「柚音ちゃんのご希望通り……やらしいことしよっか」
とろけてしまいそうな低く甘い声で耳元で囁かれると共に耳をはむっと甘噛みされて、「……やぁっ」と声が漏れて身体が溶けてしまいそうなほどの甘さに溺れる。
「耳……やだ……っ」
じんじんと熱くなっている耳を抑えながら善くんに訴えかける。
耳を噛まれると身体が甘く痺れておかしくなってしまいそうになるからやめてほしい。
「あー、もうかわいすぎてたまんねえ」
その言葉が聞こえてきた時には善くんはゆっくりと起き上がってわたしの体は抱きしめていた。
「ぜ、善くん……っ」
「そんな潤んだ目で俺のこと見て誘ってんの?」
「さ、誘ってない!ていうか希望なんてしてない!」
なんでわたしが希望したみたいになってるの!?