「ほんとにつけてくれるの?」

「うん、柚音ちゃんとお揃いなんだろ?」

「そ、そうだけど……」

「じゃあ、付ける以外の選択肢なくね」


付け終わったクマのキーホルダーを眺めて、頬を緩ませて嬉しそうに笑っている。

そんな少し可愛らしい彼の姿にキュンと甘く鼓動が高鳴った。


「これで柚音ちゃんが恋しくなってもコイツみたら元気でそうだわ」

「わたしが恋しくなることなんてないでしょ」


善くんの周りには可愛い女の子がたくさんいるんだし、わざわざわたしを選ぶ必要がない。


「毎日、恋しいよ。この何とも言えない白くてもちもちなほっぺを思い出しては夜な夜な泣いてたし」


そう言いながらわたしの頬をむにむにと触る。


「う、うそつき……!」

「あー、バレた?」


なんて、意地悪そうに笑う善くんに胸がドクンと高鳴る。

好きになっちゃいけないのに……。