わたしとしては会っていなかった2週間で興味を失くされるかなとか心配していたけどそんなことはなく、昨日メッセージで【明日は行くから待ってて】ときていて心が躍ったのは内緒。

この気持ちが何なのかは知らないフリをするのが一番。

相手は超人気アイドルでわたしなんかとは不釣り合い。

付き合いたいとかそんなことは言わないから今だけはこのお昼休みだけは善くんをわたしに譲ってほしい。


そもそも、善くんの気まぐれでこうして会っているだけで限りのある時間だし、好きにはならない。なってはいけない。
だって、好きになっても辛いだけだし。


善くんの甘い言葉に簡単に惑わされてしっかりハートを射抜かれているチョロいわたしが悪いんだけど。


なんて、考えていると目の前で善くんはわたしがあげたばかりのクマのキーホルダーを袋から取り出して、家の鍵と一緒につけている。