「なんだと思う?」
「…えぇ? 質問返し…」
戸惑う先生に笑った。
薄々気づいてたでしょ。
「課題のこと? 登校日のこと?」と、ひとり悩んでる様子の先生。
ごめんね。
もう、待てない。
「好き」
びっくりするくらいの静寂。
窓の外で降る雪が、明るく教官室を照らした。
先生は…目を見開いて、何も言わない。
あたし…顔に熱が集まる。
逆に、手先は冷たく。
…震えてる。
こわいんだ、本当は。
想いを伝えることって、こんなに怖いの?
知らなかったよ。
あたし、先生が初恋だからね。
…わかんないことだらけなの。
世間知らずだって笑われるかな。
「…好き、」
もう一度、はっきり。
先生の目を見て…伝えた。
こんなものじゃない、あたしの気持ちは。
先生、大好き。
あたしはね。
入学した当初から、先生のことしか見えてません。