駐車場。
先生の車……発見。



大きなSUVの黒色。
一度だけ乗ったことある。
そして多分、今日。その回数、更新。




「おまたせ」




わ…。
びっくり。


先生、彼氏みたい。
ちょっと…ニヤケちゃう。





「生徒に見つかると面倒だからササッと乗って」




先生が遠隔でキーを操作して鍵を開けてくれた。
言われたとおり、慌てて助手席に乗り込む。




…あ。
思わず助手席に乗っちゃったけど、ここでよかったんだよね…?




「なにキョロキョロしてんの」




あとから運転席に乗り込んだ先生が、あたしの様子を見て笑う。



だ、だって…。
何回乗っても落ち着かないよ。



先生の匂い…。
先生のクッション…。
安心する。ずっと隣に乗っていたい。





「あたし、助手席でよかった…?」


「ん? 今更そんな心配? いいよ、特別な!」