自分たちの出番が終わって、ようやく休憩が回ってきた。



あたしは執事のかっこうをした乃蒼と、あたしと同じくメイド服を着た茉白と合流する。




「午前中おつかれ〜……」




誰よりも疲れてそうな茉白。
うん…かわいい茉白、いっぱいナンパされてたもんね。
そりゃ疲れる。




「弥生はいいよねぇ……」


「え?」




あたしは可愛くないからナンパされなくて、とかそういうこと?




「乃蒼くんっていうナイトがいてさぁ…」




あ、あぁ…。
よかった。悪口言われたわけじゃなくて。



それにしても、ナイト…?





「乃蒼くんの牽制のおかげで、弥生一回もナンパされなかったじゃん」


「茉白、余計なこと言うな」





えぇ…? 牽制?
そんな風には見えなかったけど…。





「乃蒼くんも大変だねぇ。かわいい子を好きになると!」


「……茉白、お前マジで…」





わなわなと震えている乃蒼くんから、茉白が逃げるようにあたしの後ろに隠れる。
あは…仲がよろしいことで。