仲悪いのかな?


「俺じゃねぇよ、今日は梨耶だ」


「ふぅん」


少々イラつきながら興味がないような返事をした先輩。

わかっていても、ここまで興味を持たれていないと思うと少々悲しい。

斜め前から視線を感じそちらを見ると、先輩の腕に抱きついている女の人だった。

…あーぁ、お似合いだし、文句を言えないほどの美男美女だけど……辛いなぁ。

なんて嫉妬深いんだと自分も思う。


「…梨耶、俺もう行くけど大丈夫か?」


私に気を遣ってそう聞いてくる蓮耶。

私って馬鹿だなぁ。

蓮耶にこんな顔させちゃって…。


「大丈夫だよ〜!もうっ、心配性だなぁ〜」


「…れ、蓮耶くんっ!教室、一緒に行こ…っ?」


顔を赤く染めて、蓮耶に言い寄る先輩の彼女。

…なんで?

この人、先輩の彼女なんでしょ?

…先輩は、いいの…っ?

チラッと先輩の方を見ると、涼しげな顔をしていた。

えっ、彼女なのに…、いいの?