「るりりん、大丈夫。るりりんは空気を和ませてくれたよ」


るりりんの肩に手を置き、うんうんと頷く。

「先輩…」と涙ぐんで言うるりりん。

うん。泣いてても可愛い。

この子、絶対モテるわ。


「朝都〜!」


ビクッと肩が跳ねる。

女の人の、声…。

綺麗な女の人に腕を組まれながらやって来た先輩。

ズキッと胸が痛む。

側から見たら美男美女のお似合いなカップルだ。


「梨耶」


えっ?

振り向くと蓮耶(-れんや-)がいた。

直月と美那、るりりんと珠莉先輩以外は知らないけど、実は私の兄なのだ。

秘密にしている理由は後々わかる。

と言っても、ただ財閥の人間だからと言う単純な理由だけどね。


「どうしたの?」


「いや、がんばってるな」


「そりゃ、副委員長だもん」


蓮耶と話していると先輩がこちらに来た。


「今日の代表はお前だな?」


一瞬私を見てから、なぜか蓮耶を睨む先輩。