「まぁ……、莉子チャン。がんば!」

「む、むりだよぉ……、せつくーん」

「はいはい。じゃ、冬香。いくよ。」

「やだぁ……、疲れたぁ……」

「だーめ。ほらまあ欲しがってたいちご大福あげるから」「いく!」

食べ物に釣られた冬香ちゃんはその日
帰ってこなかった。

☆☆☆

「よし!いくわよ!」

「へっ、どこに?」

ホームルームが終った瞬間わたしの席にきた
まりちゃん。

「そんなの、彼方のクラスに決まってんじゃんっ!!」「そ、それはちょっと心の準備がっ……!?」「よし、レッツゴーー!!」

そう言ってまりちゃんはわたしの手を引いて
3年生の教室のある東棟に向かった。