それを鞄に入れ始めたのはいつからだったろう。

そうだ。

佳耶に出会い系に登録された時から。
佳耶を刺そうと思ったからなのか、
自分を刺して死にたいと思ったのか
もう忘れた。 


だけど、今、
気付かぬまま私は、
それを手にしていた。

それは、里美に向けて。
体重を掛けていた。


叫び声がした?
誰かが叫んだ。
里美はただ冷たく見下ろしていた。


  そして。



肉を突き刺す感触と、
熱い液体の感触と、
そして、
私の目の前の真正面に、