「あぁ、色々あったな」


ほんと…色々あった


翼がおかしなことして、私は勝手に勘違いして…


でも、もしあそこで私が何も言わなかったら…


きっと今頃はこんな幸せな気持ちになってなかったかもしれない


私は初めて、自分を好きになれたかもしれない


「これからも…色々またあるかもしれないけど、よろしくね!」


「おう、こちらこそ」


そうして、どちらからともなく唇を重ねた


(大好き…)


口にするのにはまだまだ遠そうだけど、心の中で精一杯伝えた


「送ってくれてありがとう」


「ん、おやすみ。またな」


「うん、また明日!」


そう言って背を向け、去っていった