アーネストは、会場の隅で控えていた彼付きの護衛騎士や侍女たちに顎で指示を送り、ミリエラを伴ってフィリーネの側を横切っていく。
「で、殿下!」
ようやく声を発したフィリーネだったが、振り返ってアーネストたちを追いかけるよりも先に護衛騎士に羽交い締めにされてしまった。
「フィリーネ様はこちらです」
「お願い、離して!!」
もちろん、フィリーネの要求が通るはずもなく。
こうして護衛騎士に連行されてしまったフィリーネは、別室で侍女に無理矢理純白のドレスを着せられた挙げ句、マツの木のもとへと送られた。
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