「…なーに?」

あまねちゃんの方を見てはなかったけど
あまねちゃんが耳元に近づいたってことは分かった。

少しだけ暖かさを感じたから。

あと匂い。


「ほんっと」





「可愛い」
「なぁっ…!?」

さっきまで少しだけあまねちゃんの匂いが香る程度の距離だったのに

『可愛い』

この言葉を言われたときはあまねちゃんの香りしかしなくて、あまねちゃんの髪の毛が触れてしまう程の距離だった


さっきの冗談よりもこっちの方が心臓に悪い…!

私は飛び起きた。

それを見るなりあまねちゃんはクスクスっと意地悪そうに笑ってた


少しだけ怒ったように頬を膨らすと

「可愛いね」

ってまた言ってくる、

「寝起き悪いんだね~」
と小さい子をあやすような態度で私に接してくる。

でも寝起き悪いことは事実で
今でも動作がいつもより鈍い


だから反抗したくても出来なくて
ただ照れて顔を赤く染める事しか出来なかった。


ご飯を作ろうって提案してみようとしてみても

言葉がうまく発っせなくて自分でも分かるくらいその言い方は子どもだった。


……悔しい!

せめて寝起きの顔をあまり見られないように顔を手で押さえたり、目を瞑ったりしてたんだけど


「目瞑ってるならキスしてもいいってこと?」

なーんて意味不明なこと言い出すから

…てかなんで私もそんな言葉真に受けてるの!?