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ちょっと待って待って待って待って!!
何で、どうしてこうなるのぉぉ~~ッ?!

二次会のカラオケに行った友人に電話し、『今夜は桃子を預かるから』とその友人を通して真央に伝えた匠刀は、とても嬉しそうに湯張りのスイッチを押した。

いつ私が泊まると言った?
言ってないよね?

そりゃあ、ずっと忘れられずに好きでいたことはバレたけど。
だからと言って、全てが解決したわけじゃないはずなのに。

彼の言動を拒否することも、逃げ出すこともできずにいる。

だって、6年もの間。
ずっと会いたかったのは本当だし。

二度と会えないんじゃないかと不安になることだっていっぱいあったもん。
こんな風に運命の再会を果たしたら……。
そりゃあ、期待しちゃうじゃない。

拗れてほつれかかった赤い糸が、切れることなく繋がっていたんだと思いたくて。

「シャワーすんだろ」

折り畳まれた長袖のTシャツと上下のスウェットが目の前に置かれた。
見るからにデカいそれらは、当然彼のもの。

「まだ、……泊まってくとは言ってないよ」
「帰らせるとも言ってない」
「っ……」

何だろう。
この不毛なやり取り。
何だか、これも懐かしい。

「フフッ…」
「何笑ってんだよ」
「いや、懐かしいなぁと思って。……こういうやり取り」
「……ばーか」

大きな手が、ポンと頭の上に置かれた。

「俺のそばにいれば、飽きさせない自信あるけどな」
「っ……」
「それに」
「……??」
「6年放置された身にもなってみろ」
「っっ」
「お前が想像してる以上に溜まってるからな」
「ッ?!!」
「今夜はぜってぇ寝かせねーから、覚悟しろ」

にやりと口角を上げた彼。
なんか、これも久しぶりだ。
――――って、そんなのんきなこと考えてる余裕ないじゃない!