冬華が頑張って何とか肉まんあんまんの温もりがあるうちにマンションに到着

冬華とミオはビビリまくりの┣¨‡┣¨‡ し過ぎて
かなりな疲労

「ミオって疲れるな
アトラクション並」

「疲れる?私が・・・
分かるけど冬華だって
来なきゃいいのにバカじゃん」

その時は必死過ぎて分からないけど
後で思い出すと充実した時間
冬華といると安心出来る

そうアトラクション的な冬華と私の関係
例えばジェットコースターに乗る前
予想しつつもドキドキが止まらなくてスタートしたらもう降りれない
止まるまで待つしかない、自分が落ちそうで落ちないジェットコースターを信じるしかない
そして止まった時の安心感


そんな感情
好き、嫌い以前の話だ。


「Wwwサムサムっ」
手洗いうがいを済ませ

急いで暖房を入れるエアコンじゃなくて普通のストーブ!!
ヤカンをかけてシュシュシュと蒸気が上がる頃身体も温まってきた。

少し冷えた肉まんあんまんをテーブルに並べ着ていたコートをハンガーに、かける冬華のコートも一緒に並べてかける
アメリカンドックはチンしたらショボショボになるからそのまま皿に並べるノンアルビールをプシュリ

これだけじゃ物足りない
「明太子おにぎりつくろうか?」
ミオが言うと万遍な笑顔で冬華は頷く豆腐と玉ねぎと揚げの味噌汁
9月に漬けた生姜の漬物、最近漬けた大根の漬物を樽から出す。

冬華は大喜び
「え?こんなんで喜んでくれるなら何時でも来て」

その言葉に冬華は真剣な顔をする
グイグイと寄ってきてミオをじーっと見る

「ウオッな、なに?」

「ちゃかさないでミオ、俺は真剣ミオ、俺と付き合って欲しい」
明太子おにぎりの米粒を口の端に
つけながら冬華は迫って来る

「ちょ、ちょ、ちょタンマ」
ミオはグイグイ掴まれて冬華の顔が真上にキター

ミオはパニックパニック
「前にも言ったけどYESしか
聞かない ホラホラホラー
言ってみ、YE S YESホラ言え
一二のさんはい👂」


ミオの耳に耳を近づけて冬華は言え言えという

「YEー」

「ん?一文字聞こえねーな」

「で、でも急だし
考える時間が・・・」


「もう何年も待った
返事くれないなら明太子おにぎり食ったら帰る
もうミオには二度と会わない
会ったとしても声もかけないし
話しもしない
別々の道を歩くなら早い方がいい
ミオもそうおもわないか?
なんたってミオは29、29、29だし」

ウッ29💢
ミオはスックと立ち上がり冷凍ご飯をチン、ドデカイ明太子おにぎりを作り冬華の前においた

「博多の伯母が送ってくれんしゃったからようけあるんよ
ホラ
ご飯炊けばまだまだあるよ
このおにぎりが食べ終わるまで
返事は待って」

有名な老舗の明太子の箱を取り出し冬華に見せて来た

「ミオは九州、福岡出身?」
冬華は仰け反って聞いてきた

「違う、伯母が博多にお嫁入り
したのよ!」


「・・・」
すると冬華のスマホがなった

「えっあ!!」
冬華は慌てて電話に出た

「分かった血圧は?
脈拍は?すぐ行く」
どうやら病院かららしく冬華は明太子おにぎりをパクッと口に入れて
何も言わず出て行った

一度振り返りミオを見たが
冬華の慌てようにビックリしたミオは黙って動けなかった。

「い、行かない・・・デ」
と言いそうになった時バタンとドアがしまってパタパタパタとエレベーターを使わず階段を走り降りる冬華の足音が響いた。

一刻を争うのだろう。
冬華は前のヤンキーでは無い命の現場で働く医師なのだ

なんで冬華に返事出来なかった?
ミオの中で冬華は男じゃ無かったの
だろうか?
決別を選択しろと言われて選べ無かったのは陽向汰の影がチラチラと
邪魔をした
陽向汰がダメなら冬華でいいや、なんて虫が良すぎる。冬華にドキドキしたのも確かだ
都合のいい女として麻痺して調子のいい女に成り下がったのかもしれない
2兎を追う者一兎をも得ず

一緒に居て楽しい人より
居なくて寂しい人を選べ・・・か
確かに

イヤイヤ2兎じゃ無くて・・・
追っていたのは陽向汰
横から来たのが冬華 冬華は真剣な一途さを感じたし
あんなに思ってくれたのだから
まだ大丈夫!、まだ時間はある
冬華を大好きになる時間が欲しい
歳下だし弟のように大事な存在




結局デカ明太子おにぎりは小さめの
おにぎりになって5個冷凍 3個は
ミオのお弁当になった

米は88の手間がかかると言うが意味がある、粗末にしては申し訳ない
卵焼きとシャケほうれん草のオカカ和えにミートボールに明太子おにぎりを抱え会社に着くと陽向汰はもう仕事をしていた昨日から帰って居ないのかもしれないだいぶ疲れきった様子をしている。

ちゃんと食べてるのかなぁ
ミオはお弁当を見る
食べれば元気出るはず

「ヨシ、」気合いを入れて陽向汰の
元へとあゆみ出す。
が突然絢香が現れた

「課長お仕事、お疲れ様でーす
はい、コーヒーとサンドイッチ
どーぞ泊まり込みなんですよね」
絢香はニコニコしながら陽向汰の机に置いた

ミオは足をピタリと止める。 

「オオッ、ありがとうペコペコだったんだ、料金払うよ
いくら?」

そんな陽向汰に笑顔満載で絢香は
得意の甘ったるい声で
「ん♡ーランチでいいでーす
課長、連れてってくだァサーィーい」

どうやら23の絢香は本気で陽向汰をねらってきたらしい。

「ランチアハハハꉂꉂ
OKOK」

「ホントに?
嬉しぃー」
絢香はもう陽向汰の彼女気分でいた
陽向汰を落とす自信があるのだ
しかし絢香が思うような真面目な陽向汰じゃない、遊び尽くしたチャラ男なのだ絢香如き操れる男じゃない!!

陽向汰もチラチラ ミオを見て
当てつけ気分な様子

しかしミオが何の対抗もして来ないので

「倉科君」
ミオをデスクに呼び寄せた
サラサラサラとペンで

"彼女と2人きりだぞ
いいのか?"
ミオは文字を目で追って

「はい、別に」
と返事をする

ギロリとミオを見つめる陽向汰は
サラサラサラと紙に書く

"彼女と付き合うぞ
文句ないな"


課長は彼女を好きだったのか?
なるほど可愛いし小悪魔的な推しには負けるだろうコピー用紙を抱え
コピー機に向かう絢香を見て納得

ミオもサラサラサラー

"もし彼女と付き合うなら
オフィスの事も お考えになった上で仰ってますか?"

「どう言う意味だ?」
陽向汰の低い声が響く

"課長の彼女に普通仕事ふれますか?
彼女は課長と付き合ったら黙って
いませんよ、会社中に喋って歩くと思います
彼女に刃向かう輩はいなくなります。
課長が彼女を好きでしたら
そういう事を考えお付き合いされてください
意見は申し上げますが邪魔はいたしません。"

「忠告です」
声を出してキッパリと意見するミオを見て陽向汰はため息をついた。


「別に好きじゃないさ!」
と小さく漏らす陽向汰は少し疲れているようにも見える。

ミオは自分の席に戻り弁当を取り出し陽向汰のデスクに置いた
紙袋に入っているから何が入ってるのか分からないそんな紙袋に皆が注目 回りも気にしているようで
2人をチラチラ見ている。

「預かっていた資料です
お確かめください。」

ミオは弁当よりふた回りでかい紙袋
を差し出した、陽向汰は顔をあげた
ミオのそのセリフに
「なんだーつまらない」
と回りの声が聞こえる

絢香も気にしていたが紙袋を覗い陽向汰の顔は一瞬パアアとしたが

「ああ、確かに」

とぶっきらぼうに答える陽向汰に、絢香も安心したようだ。