でもなぁ、うーん。とひとりで悶々と考えている間に、天音さんは2つ目の焼きおにぎりに手を付けていた。取り敢えずアイドル様のお口に合ったようでなによりである。

「せめて3食ちゃんとしたものを食べてはどうですか?」
「ちゃんとしたものって?」
「ごはんと味噌汁とおかず2品とか・・・」

言ったそばから私の方が頭を抱える。そんなこと言ったって無理なものは無理じゃん。多忙を極める天音さんに3食を食べろと?どれほどの仕事量かは知らないが、あのゾンビの表情を見たら相当激務な筈だ。

でも、ちゃんとしたものを食べないと身体には良くないよなぁ。

そう考えていた時、とある案が私の頭に湧いてきた。

「そうだ。天音さん、お弁当をデリバリーしてみたらどうですか?」
「デリバリー?」

我ながら良いことを思いついた。