昔から相馬さんは、アピールが下手な人だった。

今だって家を知っているのに、私が嫌がったら絶対にもう二度と来なかった。

手紙も届いた一通だけだった。

それでも会えば、不器用なくせに甘い言葉をささやくのだ。

精一杯、私に愛を伝えようとしてくれる所が大好きだった。

共通の知人だっている。

今の私の連絡先を友人づてに聞けるのに、貴方は私に手紙を出した。