「家のことなんか考えず、心のそこから俺を愛して欲しかったから」

「ねぇ、由里。何度だって言うよ。愛してる」



「・・・・不器用なくせに」



「確かに俺は不器用だね。あーあ、由里には格好良くて、ちょっと強引で、少女漫画のヒーローみたいな俺でいたかったのに」


そう誤魔化すように笑う相馬さんがあまりに愛しかった。