「高校生がこんな高級レストラン貸切って………」
「………俺のことは良いですから」
「流石アルファだなとしか言いようがありませんね」
言葉は褒めているが皮肉にしか聞こえない
「さて、何処から話せばいいのでしょうか」
「復讐って所だけで構いません。温に危害が無いと判断出来れば十分です」
「温くんに危害を加えるつもりはありません。ただ、運命の番と一緒に居たいだけです」
「それは無理だとお伝えしましたが?」
帝さんは中々話を進めようとしない
自分から話をするから場所を変えて欲しいと言ったのに
「………運命の番から逃れるなんて不可能なんです。俺の父がそうですから」
「お父さんが?」
覚悟を決めたのか帝さんは大きなため息をついて
「俺の父と母親はどちらもアルファで恋愛結婚でした」
ようやく本題に入った