一晩中、温が壊れてしまうんじゃないかと思うほど
愛し合った
「………えっちゃん」
「ん?」
「僕はやっぱり辞めたくない」
それでも温には伝わらなかったのだろうか
辞めることを承諾してくれない
「えっちゃんが僕を大切に思ってることは分かってる。それでも菫で働くのはオメガの自分では考えられないくらい嬉しいんだ。だから……」
これはもう俺の負けなんだろうな
「分かった。辞めなくて良い。ただ、帝さんと2人にだけはならないで。浮気するとは思ってない。だけどアルファがオメガを襲うのはよくあることだから」
「うん。自分のことは自分で守るから安心して」
そう言われても安心は出来ない
温は分かってないんだよ
自分がどれだけ可愛いかを