永斗side



温を置いて行ったこと

傷付けてしまったこと


申し訳ないとは思う




だけど温を手離したくなくて

自分で決めたこと


それ自体に後悔はない






 ただ、運命から逃れるのがこんなにもキツイものだとは思わなかった

イギリスで運命の番に出会っておかしくなりそうだった




俺は日本に戻って物理的に離れることが出来たが

温と帝さんは違う




同じ職場に居る


惹かれ合うのは仕方ないこと






それなら手離せなくなる前に別れようと思った







だけど温にここまで言われたなら






「温、好きだよ」

「僕も」






絶対手離さないから










運命なんてクソ喰らえ