一報は、アーロンの部屋で待機していたソフィーと執事、リズにもたらされた。
 リズは執事と抱き合って喜び、
「つつがなく本当に」
「本当にようございました」

 ソフィーは信じられない顔で彼らを見ていた。

 部屋にぞくぞくとやって来る者があった。
 各官僚や、アーロンの部下である軍の幹部、馴染みの諸侯たち、全員が決議結果を祝福し紅潮していた。

 訪れる中には、先ほどリズが挨拶に行った女官長もいた。
 彼女はこれ以上ないほど膝を折って、
「王妃様になられるソフィー様にご挨拶を申し上げます。これより妃殿下は宮中の女性の頂点に立たれます。なにとぞよろしくご鞭撻のほどお願い申し上げます」
 うやうやしく頭を下げた。

 隣にいるリズにも頭を下げた。
「ソフィー様の第一の側近になられるリズ様にもご挨拶を申し上げます。どうぞよろしくお導きのほどをお願いいたします」

 リズは、この日から女官長の上に位置する立場になった。


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