数秒後に歓声が起こった。
それは大合唱になり拍手になった。
「今までにない国、ですか」
「それはいいかも知れない」
そんな声が起こる。
ほんの数週間前、センダで起こった悲劇を皆は知っていた。
兄弟王が血で血を争う戦を起こした。
結果、命を落とした両軍の兵、バッハス国民は途方もない数だった。
今、かの国は山賊まがいに凌駕され、全土が無法地帯になっている。
『新しい国を創ろう』という言葉がなにかを動かした。
この新王の元で何かが変わるかもしれない、そんな気運が生まれていた。
それをシュテルツが見ていた。
顔を赤らめ涙を浮かべていた。
オルグが、宰相補佐が、息を詰めて何度もうなずいていた。
* * * * *
それは大合唱になり拍手になった。
「今までにない国、ですか」
「それはいいかも知れない」
そんな声が起こる。
ほんの数週間前、センダで起こった悲劇を皆は知っていた。
兄弟王が血で血を争う戦を起こした。
結果、命を落とした両軍の兵、バッハス国民は途方もない数だった。
今、かの国は山賊まがいに凌駕され、全土が無法地帯になっている。
『新しい国を創ろう』という言葉がなにかを動かした。
この新王の元で何かが変わるかもしれない、そんな気運が生まれていた。
それをシュテルツが見ていた。
顔を赤らめ涙を浮かべていた。
オルグが、宰相補佐が、息を詰めて何度もうなずいていた。
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