「もういいよ…次からは気をつけてくれれば。あと…わたしもごめんね」



ここは大人な対応するよ。



これで少しは話せるかな…とか思ってたんだけど。



「いや、海琴が謝る必要ないだろ。俺が普通に我儘すぎただけ。海琴を誰にも渡したくなくて、牽制するためにやったことだから」



いたって真面目に平然と、爆弾を落としてきた。



「っな…!」



言われた途端、一気に頬が熱くなっていく。



熱を持った部分からじわじわと顔全体に広がって、鏡を見ずとも今の自分がどんな顔をしているのかがわかってしまう。



「…ほんと、なんでそんな可愛いの?自覚ある?…ってか、俺以外に見せんなよ。海琴が減る」



「っ…へ、減らないよそんなことで…っ!」



なに言ってるのかな、なるちゃんは。



私が減っても誰も困らないよ?っていうか減らないし…!



「〜〜っもう!!!早く家に帰ろ!!!なるちゃんのバカ!!」



なるちゃんの暴走を止めるため、そしてちゃんと話をするため。



「…手、繋いでるけど。いーの?」



「今は例外なの!!」



恥を忍んでなるちゃんの腕を引っ張り家へと急いだ。