「朝ごはんを食べたあと、雑誌を読んだり……」
「雑誌? そんなのあった?」
「レオさんが私のために、配達を頼んでくれたファッション雑誌です」
「へえ……で、面白かった?」
「はい、とっても。つい夢中で読んじゃいました!」
「ほしい服があったら、買ってあげるよ」
「それは大丈夫です。この服もそうですけど、リナさんが気を遣って手配してくれたので。あと、サロペットとルームシューズだって、さっきリナさんから魔王様に頼んでくれましたし……」
「僕だって、ミクルのために何かしてあげたいのになー」
ええっ!? だけど、リナさんが私にしてくれるのって、魔王様がしてくれるのとイコールだと思う。魔王様の指示に従って、してくれてるわけなんだから。
それなのに、魔王様はとっても不満気……
「で、でも支払いをしてくれるのは『魔王様』だって聞いてます!」
「そうだけど、そんなんじゃなくてさー」