「どうですか?」

「どう……」


と聞かれても……どう答えたらいいものか悩む。


「改良の余地がありそうですね」

「すみません……ミルク? の臭いが苦手で……」

「なるほど」


リナさんは液体の入った小瓶を取ってきた。


「果汁を加えてみましょう」


小さじ1杯くらい入れてくれた。


「わっ、嘘みたい! 一気に美味しくなりました」


「それならよかったです」


リナさんは満足気に微笑んだ。


「リナさん、さっすが。ミクル様がおいしく食べてくれると、俺もうれしい」


レオさんもついでにニコニコした。


この別棟では、昨日からみんなして私のことを気にかけてくれている。


これから先の見通しはつかなくて、不安しかない中でもそれだけはわかった。