「魔王様、確認できましたよね? 約束通り、仕事に戻ってください」

「わかってるよ」


リナさんに指摘され、魔王様は廊下を歩いていった。


途中、魔王様の爆笑が響いて、こっちまで聞こえた。


魔王様こそ、ガキみたい。


謁見の間にいたときとはまるで別人だ。


「レオさん、ごめんなさい」

「謝ることじゃないって。この際、使い魔思いに、遠慮しないで全部言っちゃって」


それじゃあ、お言葉に甘えて……


「ランプスタンドが……」


ベッドサイドにランプが置かれている。


ミイラの手がランプを下げているような形状なのだ。


「その、気味悪いっていうか……私は、シンプルなデザインが好きなんです」

「ええっ、そこがいいんじゃないの?」


いやいや、就寝前にあんなランプで読書なんて怖くてできないでしょ?


あの手がいつこっちに伸びてくるんじゃないか……って、きっと気になっちゃう。


そしてそのあと悪夢も見そう……