魔王様は小さく拍手を贈ってくれたけれど、全くもって嬉しくない……
「ミクルなら魔界の勢力争いと無関係だからね」
「で、でも、そんな理由だったら私じゃなくたっていいはず!」
魔王様が首を捻った。
「そうなんだよねー。でも、こればっかりは僕にもわかんないんだ。逆にミクルに聞きたいくらいなんだけど、何か心当たりない?」
……まさか、魔王様が花嫁を召喚したときに、ちょうど私が学校に行きたくないって願っちゃったから……?
ははっ、まさか、まさかね!
月曜の朝に学校や仕事に行きたくないのは私だけじゃない。それこそ、わんさかいる!
私に原因はないはずだ。
学校を呪ったせいで私が魔界に落ちるなんて、ありえない……
「ミクル、どうなの?」
ギクッ!