「ぶっふふー。魔王様、すっげー!」


レオさんが盛大に噴き出した。


「魔王様の本気、半端ねえ!」

「レオ、笑いすぎです。ふ……ふふっ……」


レオさんだけならまだしも、リナさんまで!


「えっ、いい案だと思ったんだけど……」

「いいと思います、すこぶる……」

「こんな芸当、魔王様にしかできねー!」

「ふふっ、ふふふ……」

「ぶっはっはははー」


光が見えなくなったあと、私におかしいところは何ひとつないと思うんだけど……


私は上半身をよじって、自分の体を点検した。


「ミクル様、見た目に変化はありませんよ」

「そう、見た目にはね!」


そう言って、ふたりはまた『ふふっ』とか『ぶぶっ』とかって噴き出す。


「そんな笑うこと?」


魔王様も私と同じように訝しげな顔をしている。