すると私の足がぼうっと白く光った。
「きゃっ、何これ!?」
熱いとかそういう感覚はない。ただ光っただけ。
でもびっくりした。
「足だけ防御魔法をかけてみたんだ」
「あはっ、訳わかりませーん」
「いいよ、歩いてるうちにわかるから」
そして私を案内しているのと反対側の、左の手のひらを上に向けた。
ぼっ!
「ぎゃっ! 危なっ!」
魔王様の手のひらの上で15センチぐらいの炎が上がっている。
一瞬、ランタンか何かを手の上に乗せているのかと思ったけれど、炎しか見えない。
「火炎魔法なんだけど、明かりになる?」
「まあ、足元ぐらいは見えるので、もうつまずかないで済むと思います」
それを聞いて、魔王様は真上に向けていた手のひらを、下に傾けてくれた。